A4で自作する紙のメモは小さく折りたためて立てられる美しい「ミウラ折り」

スポンサーリンク

トラベラーズノートにバレットジャーナル・・・。世にどれだけオシャレな手帳が流行していても、いまだに手軽なA4用紙でメモやノートを自作する人がいるかもしれません。そんな一人の私がモノづくりのために自作している紙のメモを公開します。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/55/Miura-ori.gif

紙の対角線の部分を押したり引いたりするだけで即座に簡単に展開・収納ができる。

ミウラ折り - Wikipediaより引用

こちらはミウラ折りと呼ばれる折り方です。 もともとは東京大学名誉教授の三浦先生が考案した「宇宙技術の折り紙」で、人工衛星に乗せる太陽電池パネルやアンテナなどの広いシート状のものを、コンパクトに折りたたんでロケットで打ち上げ宇宙空間で、ワンタッチで開閉できるように工夫された折り方です。

A4の紙で自作する「ミウラ折り」メモ

ミウラ折りを応用したメモを、プリンターでA4のコピー用紙に印刷後、山折り谷折りして自作しています。

f:id:soboku-kobe:20170211113424j:plain

この折り方のすごいところは、折り目が重さならずに無理な力がかからないため、紙の耐久性が増すという点です。薄い紙を何度も折るとすぐ破れてきますが、ミウラ折りは破れることがありません。

動画にあったように、指で対角線上の端と端をつまむだけで最小限のサイズに折りたたむことができ、ワンタッチで開閉できる優雅さに美を感じます。

平行四辺形の折り目が横5、縦3列に並ぶので、ちょっとしたメモがバラバラに書き込みやすく、両面に書き込み可能です。

f:id:soboku-kobe:20170211113944j:plain

(画像右が立てた状態)

私はこんな感じの細工の入り込んだワイヤージュエリーを長年、製作販売しています。

f:id:soboku-kobe:20170211104617j:plain:w200

「作品ノート代わりに使える!」とひらめいて以来、 平行四辺形が美しいこのメモの仕切りに、1点づづ写真では分かりにくい実寸や使用した素材などを書き込みます。

平面のノートでもいいのですが、大きなノートなどでは場所をとって案外邪魔になります。書いたメモを見ながら作業する時、ミウラ折りなら紙を立てて置くことができるので手を止めずに済むし、材料やツールが散乱する作業机の省スペース化に役立ちます。

内容は、自分だけにしかわからない宇宙人の暗号のようですが(笑)、ざっくりイメージがつかめるでも後々、記録として重宝するのです。書きなぐった図や文字の見栄えが悪くてもミウラ折りの美しい造形がカバーしてくれるように思えます。

f:id:soboku-kobe:20170211114135j:plain

収納するときはこのように折りたたみます。縦3列なので最後は3つ折りします。ミウラ折りメモはワンタッチで折りたため、手のひらサイズに収納できるのでかさばりません。

f:id:soboku-kobe:20170211114225j:plain

折りたたんだ状態のメモの表紙に日付と内容をなどを大まかにインデックス、複数をゴムで留めたり、箱に入れて整理収納しています。

このミウラ折りメモは他にもアイデアノートとして、思いついたことをランダムに書き留めることもあります。また端末をわざわざ立ち上げる必要もなくさっと広げられるので、例えば「茶碗蒸し2個の分量」などレシピのメモとしても便利です。

ミウラ折りは市販の街歩き用の地図にもなっていますが、To doメモや買物リストに使えて、持ち歩く際はシャツの胸ポケットに入れておくことができます。

ワンタッチで開閉・ミウラ折りメモを印刷

印刷は、詳しい折り方などが書かれたこちらのサイトでお世話になりました。罫線なしの白紙タイプもあります。 f:id:soboku-kobe:20170211144715p:plain

ミウラ折りの印刷

どうして,パッと開いてパッと閉じることができるのでしょう? これは,折り目が重ならないようになっているところに秘密があるようですね。 きちんと等分折りしてしまうと,折り目が重なりあって,折り目に無理な力がかかります。また,折り目の重なった部分が,どうしても厚くなります。ミウラ折りは,折り目を少しずつずらし,折り目にかかる力を上手に分散しているのです。

ミウラ折りに懐の豊かさを感じて

緊急時のシェルターにも

紙のメモや地図だけにとどまらず、国内外の様々な分野で活躍中のミウラ折りは宇宙開発の太陽電池パネルで有名ですが、その特徴と利点が身近なところでうまく生かされていると感じたのがこちらです。

f:id:soboku-kobe:20170211121906p:plain

Housing for the Homeless: 14 Smart & Sensitive Solutions | Urbanist

ロスアンゼルスで建築を学ぶ学生が考案した、軽量で安価の段ボールを防水加工して作った一時避難用テント(シェルター)です。持ち運びに便利なのに広げると大人二人が寝転ぶことができるサイズで、ミウラ折りと同じくワンタッチで開閉できます。路上で雨露をしのげるので慈善団体の協力で、ホームレスのテントにも使用されたとのことです。 このあたりは災害時の日本の避難所でプライベート空間確保のために用意されるといいような気がします。

最後に

日本の「ORIGAMI」は海外でも通じる国際語となっていますが、平面から立体的なものを生み出す折り紙の真髄のような「ミウラ折り」は特に魅せられています。

日常生活からテクノロジーまで、豊かさをもたらす「折り紙パワー」にはあらためて懐の深さを感じました。メモをとるにもデジタル全盛の時代ですが、個人的には紙の質感を指先で感じることのできる、こんな紙の手作りメモも悪くないと思っています。

blog.soboku.jp

別サイトになりますが、ミウラ折りにヒントを得たアクセサリーやツールを収納するアイデアをこちらに書いています。

jewelry.soboku.jp

最後までお読み下さりありがとうございました。