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飛行機エコノミークラス座席の予約で迷ったら・選ぶコツをCA経験者がまとめた

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時はかなり遡りますが、外資系Sエアラインで客室乗務員をしたことがあります。「仕事で海外に行けて羨ましい。」など言われましたが夜勤が多く、立ち仕事のロングフライトは体力的にかなりハードでした。年に一度もらえる長期の有給休暇と航空券が唯一の楽しみで、乗客としてもよく飛行機を利用しました。

高度33,000フィート上空のエコノミークラス機内では、いかに快適に過すか、旅慣れた人ほど気になるところです。自身のCA経験、また乗客としての経験を元に、米Quoraで話題になっていたトピック「エコノミークラス座席選びのポイント」をまとめました。

利用する航空会社や機体、フライト時間、座席配置や満席か空席があるかなどによって、多少違いがあることを予めご了承願います。

最高の座席はどこなのか?各座席のメリットとデメリット

エコノミークラスの座席はどこがいい? より引用・抜粋(英語)

はじめにフライト時間が3時間未満のショートフライトの場合は、どの座席に座ろうがとくに大差はありません。ただし国内線や国際線でも3時間未満のフライトに関しては、景色が楽しめる窓側席の人気が高いとされています。

エコノミークラスのおすすめ席を図解

飛行機のイラストは長いので右のバーをスクロールしてご覧ください 引用元は下記

以下、詳しく説明します。

窓側か通路側か

窓側か通路側のどちらかといいかについては、フライト慣れした人の間でも意見が分かれるところです。

通路側のメリット・デメリット

●長身、体格大きめ、機内で動き周りたい、お酒を楽しみたい=通路側を選ぶ

メリット

  • 通路側に足を伸ばせる
  • 運動がてらに歩いたり、トイレに行きたい時にすぐ行ける
  • 到着後、窓側席より早く降りられる
  • コンパートメントから荷物を取り出しやすい
  • CAに物を頼むとき声をかけやすい

デメリット

  • 隣席の人がトイレに行く際席を立つ必要がある
  • 乗務員やトイレに立つ人の流れで落ち着かない


背の高く体格がいい人は通路側を選ぶ人が多いようです。窓側と真ん中の座席にいる人が、頻繁にトイレに立つことは案外少ないもの、またエコノミー症候群などが心配で機内で歩きたかったり、開放感が欲しい人に適しています。

窓側のメリット・デメリット

●窓からの景色を見たい、睡眠優先、なるべく人に邪魔されたくない=窓側を選ぶ

メリット

  • トイレに立つために隣席の人に邪魔されることがない
  • 窓に枕をおいてもたれかかって寝られる
  • 窓からの眺めを楽しめる(ナイトフライトの場合や消灯中は窓を閉めるのでメリットなし)

デメリット

  • トイレに立つ際、隣の人に声をかける必要がある
  • 荷物を取り出しにくい
  • 窓からの冷気が寒い

最前列か最後列か

最前列のメリット・デメリット

メリット

  • 足を伸ばせる
  • 自由に機内を動き回れる
  • 到着後早く降りられる
  • 赤ちゃん連れならベビーベッドを頼める(要予約)


これらの席は前に座席がなくスペースが広いので、LCCでは追加料金がかかるほどです。後方より早く降りるのため乗り継ぎ便がある場合や、できるだけ早く入国審査の列に並びたい時に好都合です。

ただし非常口席は、緊急事態の際には乗務員からの指示に従ってヘルプする必要があるので、健康で英語ができることが条件になります。非常口には離着陸時にはクルーシートに座る客室乗務員と気軽に会話ができます。

デメリット

  • 手荷物が座席下におけない
  • トイレやギャレーに近いため騒がしい
  • 消灯中でもそこから漏れる灯りやコール音が気になる
  • 赤ちゃん連れと隣り合わせることがある
  • ギャレーからの機内食の匂いがもれて気になる
最後列のメリット・デメリット

メリット

  • リクライニングを気にせずすむ
  • 窓際なら二人座席がある

デメリット

  • 降りるのが一番最後になる
  • リクライニングが制限される席がある
  • 後方に人が集まってうるさかったり、シートに当たられることがある
  • 機内食のメインのチョイスが選べないことがある


*自分のCA経験になりますが当時、機内食サービスは前列から始めるときと、最後列から始める時の両方があり、サービスが夕・朝食と2回あるときは、不公平がないように順番を変えていました。一般的には前列から始める航空会社が多いようです。

チョイスが選べない時は、「それなら、食べない!」とゴネる人も少なからずいました。そんな時はファースト、ビジネスへ行ってメインコースを調達した後、ギャレーでエコノミークラスのトレイに盛り直して出したものです。(同フライトではどのクラスもメインコースの内容は、調理法は違ってもほぼ同じでした)

座席が3-4ー3の場合は両側か中央のどこがいいか

以下ヨーロッパ便などに多い、座席が3-4ー3のケースを書きます。最初の図解がこのパターンです。

一人

・中央部通路側DかG

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そこしか空いていない時以外で避けるべき座席は、当然ながら真ん中の席です。

旅行客は二人連れが多く窓側を好むので、満席でない場合は同じ4列の1席が空席になる確率が高くなります。隣席が空いているとフライト中のストレス度が違ってくるので、窓側で眺望を楽しみたいなどのこだわりがないなら、中央部の通路側DかGが狙い目です。

予約は前から埋まることが多く、機内後方部が空いていることが多いです。同じDやGでも後方にすると、オフシーズン中で空席が目立つ時などは4席を独り占めできることもあります。それでアームレストを上げてベッドのように寝ることができたらしめたものです。(乗務員に要確認・シートベルト要・水平飛行中のみ)

*満席の場合は特にメリットはありません

尚満席の場合でも通路側DGを選ぶと、自分の前を通らなければいけない人が一人だけになり、C、Hより邪魔される回数が少なくなります。

二人連れ

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例:47~49列のACとHK

・後方部にある窓側の二人席がカップルに人気(一番後をのぞく)見知らぬ人同志でもなぜか会話を交わしたくなるプライベート感がある座席です。窓側は荷物を置くスペースもあります。

三人連れ

・窓側からの3列

四人連れ

・中央の4列連席

子連れ(特に幼児)

・ギャレーとの壁に面した席(スペースが広く、トイレにも近くすぐ連れていけるため)

窓からの眺めを満喫したい

・主翼から3、4列後ろの窓際は景色と機体の翼全体が見渡せる

主翼の真横は翼しか視界に入りません。

国内でも人気のあるフライト情報サイトのSeat Guruで、座席表や機内サービスの情報以外に、搭乗する航空機の主翼と座席の位置関係がわかります。

飛行機酔い、乱気流をできるだけ避けたい

・主翼横付近の座席(機体の中で一番安定しているため揺れが少ない)

座席予約の裏ワザ

  • 二人連れ 真ん中を飛ばして窓側と通路側席を予約すると、真ん中が空席になることがあるので一列三席を二人で使える。もし中央に誰かが乗ってきたら、席を窓側か通路側に替わってもらうようお願いする。

今は二人で並びの三席を、格安な追加料金で予約できる航空会社もあります。また空港のカウンターで、搭乗する便の混み具合を尋ねて空席があるようなら「可能であれば隣が空いている並び席で」とお願いする人もいます。

  • 格安チケットなどで予約時に並び席がとれなかった場合は、各航空会社のオンラインチェックインを利用する(例・ANNは24時間前、JALは72時間前から可能)

この時点でかなり座席は埋まっているものの、このオンライン・チェックインで空いている席の並び席を確保できる可能性あり(航空会社によって違う)

  • ドアクローズ直前(搭乗時間ギリギリ)に乗り込み、隣に空席がある席を見つけてそこに座る(空席がある時はCAに搭乗券の番号をいちいちチェックされない)心臓の強い人はどうぞ?

  • リクライニングやエンターテイメント機器の故障が座席にあればアップグレードのチャンス(エコノミークラスが満席の場合)


以上、目的別にメリット・デメリットをふまえて、選ぶべき座席について書きました。

ちなみにエコノミークラスで最も人気のある座席は前から6,7番目で、とくに右側の窓側はどのフライトでもすぐ売り切れる席だそうです。あるデータによると左側より右側席の方が人気があり、また一番人気は「7F」とのことでした。理由としては座席の快適度というより、その座席が人気の前方席で最安値ということにあるようです。

引用元: Revealed: The secret to securing the perfect plane seat

自分ならどこを選ぶ?


もし選べるとしたら往路は窓側席、復路は睡眠優先で通路側を選びます。ただ自分の場合、満席ばかりの繁忙期に飛行機を利用することはまずありません。

閑散期に自分が一人で搭乗するケースでいえば、往路は窓からの景色を楽しめる主翼から3,4列後の窓側A、Fかのどちらかを選びます。復路は隣席が空席になることを期待して、後方部・中央列のDかGです。

窓側席の方が通路側より落ち着きますが、お手洗いに立つ時は気を遣うので、隣席の人が席を立った時に自分も行くようにすると邪魔することがありません。 できれば避けたいのが、消灯中に熟睡している隣席の人を起こすことです。

また超満席と空席がある時では、機内での快適度に差が生じるというのが正直なところです。機内食のチョイスが選べないということも満席の時に起こりがちです。もちろん満席だからといって機内サービスの質が落ちることはありませんが、空席の数が多くなるほど機内は静かで快適な空間になり、よりきめ細かい機内サービスを受けられる確率が高くなります。

ちなみに「超満席」というのはクルー同志での言い方で、オーバーブッキングなどでコックピットの予備席にさえ、社員が乗るような状況のことでした。フライト前のブリーフィングでパーサーから「今日は超満席!」と告げられると、乗務員としての緊張度がMAXになったものです。

個人的に後方座席でもOKなワケ

「飛行機を降りるのが遅くなる」と敬遠されがちな後方でも、私は全然構いません。飛行機は安全な乗り物とされていますが、万が一を考えると後方の方が生存率が高いということもあります。

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What are the safest seats on an airplane? - Quora

飛行機の座席で最も安全な席はどこか?

「飛行機の座席は前方よりも後方座席のほうが安全性が高い」とはファーストクラスを利用する人にはショックな話ですが、不時着などの緊急事態では機体の前方や胴体部分の方が後方より先に衝撃を受けやすいとされています。(機体が強固で安定した部分のため)

(http://www.telegraph.co.uk/travel/travel-truths/Which-is-the-safest-seat-on-an-aircraft/

また後方通路からは、離着陸の際客室を区切るカーテンが開けられるので、飛行機の全体の様子やビジネスクラスの雰囲気をチラ見できます。後方はエンジン音がうるさいと言われますが、よほど敏感でない限りエコノミークラス前方と後方とで、それほどの差を感じない気もします。

気になる降りる順番ですが、もしも到着予定時刻が遅延しているのに乗り継ぎが迫っている場合は、客室乗務員にその旨を伝えましょう。空席があれば、着陸前に前の席に移動などの配慮もしてもらえることがあります。

また国によっては時間がかかることのある入国審査には、我先にと早く降りたい気持ちもわかりますが、荷物受け取り場ですぐ出てくるファースト・ビジネスクラスと違い、せっかく早く降りてもスーツケースが出てくるのが遅い時もあります。

私ならすぐ立ち上がらずに化粧直ししたり、行き先の確認などしてゆっくりします。降りる順番を待っている間、客室乗務員に現地の情報を聞いたり、一緒に記念写真を撮ってもらうこともできます。その場合CAに「到着したら〇〇について教えてもらえますか?」と着陸前に伝えておくとスムーズです。

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Youve got a face for a smile you know on We Heart It

最後に

今はフライトのチェックインがオンラインでできるなど、とても便利な時代になりました。 一般的に旅慣れた人ほど通路側を選ぶ傾向にあるようですが、どの座席も一長一短があるので、人それぞれ、好みと目的に応じて選ぶと良いかと思います。

ただし座席の良し悪しだけが、機内で快適に過ごすコツとは一概に言い切れません。例えば団体客や飲酒で盛り上がるグループのそばに座れば、喋り声が耳障りなこともあります。

私自身もプライベートでせっかくビジネスクラスを選んだのに、リクライニングした座席の背を後席の小さな子供に蹴られて閉口したことがあります。このように前後左右に座る人に影響される可能性もあります。

ロングフライトでは、お互いに気持ちよく過ごせるよう配慮したいものです。エコノミーからビジネスにアップグレードされた時もありますが、ラッキーな反面、逆に気を遣いすぎて落ち着かなかったりしたものです。

長距離ならではの楽しみの一つに、隣席の人と情報交換などするのも案外、空の旅の楽しい思い出になります。

さてここまで目を通してくれた方へ感謝の気持ちをこめて、国際線CAへの殺し文句を一言書いておきます。客室乗務員に何かモノを頼む時は、ぜひ「あとでいいので」「ゆっくりでいいので」をつけて下さい。そうすれば「なんて優しいお客様・・・」と感激するウルウル瞳のCAが、一番先にあなたの頼み事に対応してくれるはずです。(新人CAは別ですが・笑)

子供の手が離れたら、また世界を旅したいという夢が膨らみ始めたので、その意味でも飛行機を利用する際の覚書として記事を書きました。皆さまのフライトが快適なものになることをお祈りします。

長文にもかかわらず、最後までお読み下さりありがとうございました。