中国ドラマ『武則天』シュールでド派手なヘアスタイルと「盛り方」が気になる

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ファン・ビンビン

Les bijoux soboku - dailyactress: Fan BingBing for Cartier

大の海外ドラマファンです。アメリカのTVドラマがメインですが、①脚本(ほん)が面白い事、②映像が色彩豊かなこと、③全体を通してオシャレで洗練されている、この3つが揃っていればジャンルに関係なく見る方です。ですが韓流はアリでも、これまで中国ドラマは観たことはありませんでした。

驚きました。こんなに中国時代劇がこんなに面白くて洗練されているとは・・・。

今、BSで放送中の『武則天』(2017年放送)にハマっています。 時代劇がオシャレなの?と思われるかもしれません。

ドラマの魅力は何といっても主演のファン・ビンビンの美しさです。この方はアメリカ・フォーブス誌の中国の有名人ランキングで3年連続1位に選ばれるなど、抜群の知名度を持つ女優。まさにアジアン・ビューティ、透きとおるような肌が白くて、かなりの美貌の持ち主です。

中国ドラマ 『武則天(ぶそくてん)』とは

中国史上ただ一人の女帝として今なおその名を轟かす“武則天”。

唐の李世民に寵愛を受け、巨大な陰謀と李家の帝位争いに巻き込まれていく...。

愛と運命に翻弄されながらも天下への道を突き進んだ史上唯一の女帝の物語。

英題 The Empress of China

皇帝の寵愛争いや帝位をめぐる陰謀と計略と愛憎を描いたストーリーなのですが、中国バージョン『大奥』のような感じです。

ストーリー以外に気になって仕方がない点が2つあります。

気になる盛り方その1:ヘアスタイル

https://soboku-cafe.tumblr.com/post/155432940793
soboku-cafe.tumblr.com

流し目にうっとり・・・

このドラマに花を添えるのは、ファン・ビンビンを含む美人すぎる女優たち。 彼女たちの絢爛豪華な衣装とヘアスタイルは見ものです。

大きく盛られたヘアの髪飾りがシャラシャラ~、ピアスがゆらゆら~、衣装の裾がヒラヒラ~と、揺れに揺れる画面に目が釘付け状態になります。

余談ですが、揺れるものを目で追ってしまうのは狩猟民族の頃からの人間の本能らしく、モテたい女性は揺れるピアスなどのアクセサリーをするといいそうです。

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The+Empress+of+China | Tumblr

百花繚乱の美しさとは裏腹に皆、ずる賢くて腹黒くて陰険です。

花魁もタジタジのこの盛りヘア

私が注目しているのは女性たちの、独特で派手なヘアスタイル。ゴージャスな盛り方とジュエリー風飾りは一見の価値ありです。

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The+Empress+of+China | Tumblr

こちらの盛りヘアはまだ序の口・・・。

当時の髪型を再現しているのか、皇宮の女性の盛りヘアはその高さが地位の高さに比例しています。例えば女官など地位が低い女性はシンプルなアップスタイルです。皇后が一番で位が高いほど、髪はより高く大きく盛られていて、ゴージャスな髪飾りで権力を誇示しています。

気になる盛り方その2「セクシー過ぎてNG」

毎回ドラマを楽しんでいた私ですが、ある「衝撃の事実」を知ってからドラマを見る目が変わってしまいました。

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The+Empress+of+China | Tumblr

さきほどの「盛りヘア」の画像で気がついた方もいるかもしれませんが、スゴくないですか?盛りヘアもはもちろん、もう一つの盛り具合が・・・!?

タンブラーでチェックした画像では、女優のほとんどがこの豊満な胸元の姿でお目見えしていたのです。

「私がBSで観てるのはこんなんじゃない、何コレ?!」

実はいわくつきのドラマだったのです。え、もうご存知でしたか?

2015年1月には、中国史上唯一の女帝・武則天(則天武后)の生涯を描いたテレビドラマが、「技術的な理由」で放送が一時休止された。このドラマは唐王朝(618-907年)の頃の華やかな衣装や、女優の肌の露出が多いことで人気を集め、高い視聴率を獲得していた。ところが検閲当局は制作側に、「女優の胸の谷間を隠すように」と編集を指示したという。

中国当局がテレビ局に圧力「胸の谷間を隠すように」 "文化大革命のようだ"と懸念の声 | ハフポスト NEWS

本国ではハレンチと放送休止になったこの大胆な肌の露出は、「西洋的要素を排除せよ」とのお咎めだったそうですが、普通の西洋の(欧米)ドラマでも女優がここまですることはない気がします。

中国ではドラマをお茶の間で観たりしないのでしょうか。

これでは女の私でも、目のやり場に困ってドラマに集中できません。ドラマを制作する側も見る側にも、温度感の差のようなものがあると感じました。

その後、胸元を修正して放映することになったらしいのですが、台湾では修正なしで放映されたとか。

国内でみているものは、もちろん修正済み映像(左)で、こんなイメージです。

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ドラマではビックリするほど完璧な「CG重ね衣」が施されています。上手に衣装の色と合わせていて、自然なシワ入り加工まであって、全く気付きませんでした。

このことを知って以来、妙に巧いその痕跡ばかりをみてしまうことに・・・。最近やっと本来のストーリーに集中できるようになったところです(笑)

最後に

ちょっとヘンな方向へ行ってしまいましたが、時代劇を観る楽しさはフィクションによって歴史がイキイキして立体感を帯び、「盛り上がる」ところだと思います。

暗記しただけの史実や人物が、自分の中で3Dのように浮かび上がってくるからです。

たとえばこのドラマの背景は、唐の第二皇帝・太宗の治世で、長安が国際貿易都市として大いに賑わっていた時代でした。

各国から遣唐使たちが集まってきて、皇帝に拝謁して貢物をしたり、馬球に興じる場面があります。ほかにも琵琶や剣、舞の名手選びをするシーンがでてきて興味深いものがあります。ちなみに倭国からの使者は碁の名手は仮面ライダーを演じた日本人男優でした。

女帝に君臨した武則天はファン・ビンビンほどの美女ではなかったのかもしれませんが、知略と強運とカリスマ性を持った女性だったと想像します。

ひとつ残念な点はこのドラマの男優にイケメンが少ないことですが、ファン・ビンビンを眺めるだけで十分幸せになれるので良しとします。

「盛り方」に関してはもう一つ。

気になる盛り方その3「毒」もあります。

韓国宮廷ドラマにもよくありますが、これだけ頻繁に毒を盛る場面がでてくるドラマも珍しいかもしれません。誰かを殺めるための薬草にはいろいろあるようですね。とにかく強烈で残酷な世界を描くのに「毒盛り」は欠かせないようです。あまりにエグいので毒に関してはここまでとします。

さて、BSでの放送はやっと中盤に差しかかったところです。後半はどんな「盛り上がり」を見せるのか今から楽しみです。

2016年1月11日

blog.soboku.jp

追記:『武則天ロス』(2016年3月30日)

豪華絢爛な衣装とセットと音楽、壮絶なストーリー、ファン・ビンビンの気品と気迫ある名演技に圧倒され、心にしずかに波打ってくるような感動とともに、ドラマが終わろうとしています。

脚本も骨太で、台詞の言葉一つ一つが洗練されていて日本語訳も美しく、かなり見応えのある傑作ドラマでした

後宮で武媚娘に襲いかかる数々の陰謀計略に胸を痛めつつ、ドラマ後半、皇太子の弘を失った時が個人的に最高潮、その後数日悲しみを引きずったほどです。

国破れて山河あり・・・。「史書の評価など求めない、来世では平民として生きたい・・・」のエンディングテーマが切なく余韻が残ります。

しばらく「武則天ロス」になりそうです。中国ドラマを見たのはこれが初めてだったのですが、これからは要チェックですね。

とにかくファン・ビンビンが美しすぎて、同じ人間だと思えない・・・。 個人的には天真爛漫な頃、液抵でボロを着ても美しすぎた武如意が忘れられないのですけどね。それにしても面白いドラマでした!

追記:あまりにも面白すぎて再放送視聴中(2017年8月)

あまりにもこのドラマが面白すぎるので、個人的感想を綴ります。

ネタばれ注意です。

私はドラマ好きですが、同じ内容を二度見る暇があったら、まだ見てないドラマに目移りするタイプです。そんな自分でもこのドラマ「武則天」だけは抗えず、はじめからじっくり再視聴しています。

今ちょうど楊淑妃が謀反に失敗で自害、二人の兄が弾劾されたのを受けて、普王が皇太子に即位したところで、ドラマの展開とストーリーが一気に変わりつつあるところです。

というのはこの楊淑妃のドラマにおける存在感が、実は悪役の第一妃だった韋貴妃以上に、ドラマのキーパーソンだったように思うからです。美貌では武媚娘に劣らないほどの、後宮のトップに君臨していた韋貴妃と楊淑妃。

表面的には通じ合うふりをしながら密かに反目しあった二人ですが、意外な失脚によって不本意にこの世を去る前の最後の対決シーンは見ものでした。

勝ち誇ったような捨て台詞で牢を後にした楊淑妃でしたが、これまでの後宮での陰謀は韋貴妃によるものだけではなく、彼女を陥れようとした楊淑妃の仕業だったのです。結託していたのに寝返った青雀に命を預けるという、韋貴妃の憐れな最期は、あまりにも美しくてはかなく、涙を誘いました。

本当の悪女は随の煬帝の娘だった楊淑妃。一見は貞淑を装いながらも、心の奥底では夫、李世民に対する復讐の恩怨をメラメラ燃やし続けるのですが、息子を李世民の実子と偽るようなしたたかさには凍りつくほど。

そしてあの韋貴妃よりも武媚娘を排除しようと、あらゆる策を虎視眈々と探っていた人でした。機が熟したときに謀反を息子の李恪に命じるときや、その失敗を知ったときの鬼のような形相で迫る名演には膝をうちました。そしてこの人が去ると同時に、ドラマの山場はすでに過ぎてしまったような感慨にふけりました。

はっきり言ってドラマの後半にでてくる女優と登場人物は、この二人の迫力と存在感に比べると十把一絡げ、皆小粒です。ファン・ビンビンを除いては・・・。

そして「皇帝陛下万歳、万歳、万々歳」

臣下たちが一斉に敬礼して跪く黄金の玉座にふさわしいの絶対権力の持ち主の第2代皇帝・李世民役のチャン・フォンイー。

主演女優に負けぬほどの名演をみせてくれました。最初顔立ちがあまり好きでなかったので良さを理解できなかったのですが、ドラマを深見すればするほど、そのキャラに惚れ込むようになりました。

敵には地も涙もない冷血漢である反面、殺めた敵の長明灯の部屋に入りびたるなど、人間味や慈愛の心を持ち合わせている姿もドラマで描かれています。

陰謀を図って自滅した後宮の妃たちに、その後不問に付して手厚く葬るなど憐憫の情をみせます。重臣の反対とは裏腹に、ひとりの父親として謀反人となった息子二人も死罪に処しませんでした。

天子と呼ばれる最高権力者でありながら武媚娘を心から寵愛するところ、様々な陰謀にもずば抜けた知略でいとも簡単に敵を制して追随を許さない姿などにも、「これぞ男の中の男」で「真の英雄」ぶりに惚れ惚れするばかりです。

そんなキャラに花を添えるのは『レッドクリフ』の主演だった名優チャン・フォンイーの演技力の賜物でしょう。李世民の姿を見れるのもあと少しなので、今のうちに姿を目にしっかり焼き付けておくつもりです。

毎回ドラマを観るにつけ豪華絢爛なセットや衣装、登場人物の語る台詞の一語一句に唸ります。

時折、時代劇ならではの不自然な台詞やシーンには目をつぶるとして、皇帝の寵愛争いや帝位をめぐる陰謀と計略と愛憎を書いただけでなく、人間の善悪、この世の無常さや人としての本質にも迫る脚本は秀逸です。演出、主演俳優その他すべてが、記憶に残る圧巻の作品でした。

このドラマにハマりすぎている理由のもう一つは、アジアンビューティーの美貌を誇る、トップ女優ファン・ビンビンです。この人を毎日でも眺めていたい・・・。

最後までお読み下さりありがとうございました

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