時間がない人のための般若心経「ココを唱えるだけ」その知られざるパワーとは

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「今の人生をよりよく生きて安らぎを手に入れたい」

「本当の幸せを生きるには何が必要なのか」

誰もが幸せ探しをしていますが、何かいいヒントがあるのでしょうか。先日、Tumblr(タンブラー)で見つけた引用文が気になりました。

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ブッダの教え・quote

"I am Centered. I am Balanced. I am at Peace.

「私は落ち着いている。精神的にバランスがとれている、心が安らいでいる。」 ↓

「平常心を保ち、中立であれば心の平安を得られる」(意訳)

パーソナライズ・ジュエリー

これに感化されて今年の自分の誕生日に、ハンドメイドサイト、Etsy(米)で、パーソナライズ・ジュエリーを注文しました。

デザインを選び、自分の好きなメッセージや名前を彫ってくれて、ちょっとした特別感を味わえると今、大人気なのですが、私が刻印してもらった文字は先程のブッダの言葉です。

ブレスレットなら5文字までなので、"I am Centered at Peace とアレンジしました。

~心を中心におく=心をニュートラルにして無になれば「私」がなくなり「いのち」の感覚に戻れば安らぎを得られる~こんなニュアンスです。

心がぶれそうになったら、ブレスレットを見るつもりです。本当は、般若心経の「色即是空、空即是色」が希望だったのですが・・・。

今自分にとっては、般若心経はとてもゴージャスでカッコいいのです。

般若心経の「イイとこどり」

「般若心経」はものすごく深甚で難解だといわれています。真剣に学ぼうとすれば十八界、四諦や十二因縁など含めあらゆる点から理解を進める必要さえあるのですが、なかなかそんな時間はありません。

仏門に入らなくても、そんな般若心経の「いいとこどり」ができるとしたらラクだと思いませんか。

ニコニコ動画では「般若心経」のロック調超訳が話題になりました。無名の投稿です。

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超スゲエ楽になれる方法を知りたいか?

般若心経で最も強調されているのは「空」という概念です。般若心経では「色」が実体で、「空」が実体のないもので、有名な「色即是空、空即是色」は「物体の本質は実態がない」という意味になります。

「物質の本質は空・くうである」=「物質は幻想である」

変化し続けるこの世の背後には、複雑すぎるがゆえに人智が及ばない何らかの法則があり、その見えない変化の法則を「空」と呼んで、その法則のもとで生きていると考えられたのです。

私達の生きるこの現実を仮想(バーチャル)の世界に見立てたSF小説や映画がありますが、NHK科学番組「モーガン・フリーマン時空を超えて」によれば、それはもはやファンタジーなどではなく、世界中の研究者が一生をかけて取り組む科学的議論になっているのだそうです。

科学者が解明しようとしているこのテーマが、1500年前に書かれた般若心経にリンクしていることにゴージャスさを感じます。

見えている世界は三次元、四次元の自分の意識の投影にすぎず、見える世界、聞こえてくるものは全て幻であるというものです。

失敗した時、病気で痛みを感じる時、苦悩する時など「この世は空なんだ」と心の中でつぶやいてみれば、悟ったような気分になれます。

反対に成功したとき、うれしい時も、そもそも実体がないので「この世は空」なのです。

ニコニコ動画の投稿も「この世は空しいモンだ。痛みも悲しみも最初から空っぽなのさ。」と言っています。

そしてこうも言っています。

「この般若を覚えとけ。短い言葉だ。意味なんて知らなくていい。」

「気が向いたら呟いてみろ。心の中で唱えるだけでもいいんだぜ。いいか耳ほじくってよく聞けよ。」

つまり「色即是空」がどうとかこうとか難しく考える必要もなければ、全文の意味を知らなくていいのです。

大事なのは262文字の中の「ある部分」だけ唱えることです。それが本来の般若心経の働きなのです。

般若心経は「咒文」を唱えるだけでいい

「般若心経」の働きを一言でいえば「咒文(呪文)」だということを、私も今まで知りませんでした。その部分を声に出して唱えると一切の苦を取り払い、安らぎを得るのだそうです。

これは実は特別な咒文なのです。神聖で偉大で本当に力のあるものです。

この咒文を唱えるとまさに一切の苦を除くことができるのです。要するこれを唱えると、いつのまにか「私」が消え、いのちの本質になりきってしまうのですね。

やがて全体性に溶けこんでいくのです。この咒文を唱えながら火渡りできるのもその効果とも関係しています。

玄侑宗久氏

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時間のない人はココだけ!

●般若心経を「薬剤セット」に例えると

上の「般若心経」の最後から2行目が、キーポイントで一番重要な「咒文」です。ここを声に出して唱えます。

「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶

(ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー)」

(意味:行った者よ、行った者よ、彼岸に行った者よ、向かい岸へと完全に行った者よ、悟りよ、幸いあれ)

発音も気にする必要はないとのことです。

「般若心経」の全文の内容を、「効能書き」と「薬剤」のセットに見たてると「羯諦羯諦~」の呪文は「薬剤」で、「効能書き」はそこに至るまでの部分です。

president.jp

佐々木先生のお話を抜粋して図解にしました。

大事なのは、意味を知らなくても最後の咒文を唱えたり、書写することです。

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「羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶」この咒文を

「ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー」と唱えます。

医者からもらった薬がなぜ効くのかを調べて飲む人より、「飲めば効くらしい」と信じて素直に飲む人の方が多いし、その方が薬がよく効くのではないでしょうか。とにかく唱えれば「響き」となって届くというのです。

「 いのち」に直接届く響き=咒文

「開けゴマ」「チチンプイプイ」のようなおまじないがありますが、インドでは呪文(咒文)というマントラ(真言)の持つ力を、直接命に響く力として重要視してきました。

なぜ意味がわからなくていいのかについては省略しますが、こちらの本に詳しく解説されています。

現代語訳 般若心経 (ちくま新書 (615))

咒文と聞いて、引く人がいるかもしれないので上から引用します。

呪文の「呪」という字は、あまりよいイメージはありませんが、本来は「不思議な強い力」という意味で、悪意のある字ではありません。

また、呪文が胡散臭いと思うのは、「迷信」と「神秘」を混同しているからです。「迷信」とは、目の前に現れている2つの現象の間に誤った因果関係を想定することで、エセ科学といえます。一方、「神秘」とは人智では説明不可能な力を感じることを指します。

重病を患ってあと1週間もたないと宣告された人が、このお経を唱えることで、1年後の娘さんの結婚式まで生き永らえることができ、晴れ姿を目にした数日後に亡くなった、人智では説明できないお経の不思議な力がこんなところに感じとれる、と記事にありました。

私事ですが、年初に実家の父が倒れたという知らせを聞いた時、これを思わず唱えていました。すると不思議と「無」になれて、不安と怖れが消え去った気がしたのです。それ以来、心を落ち着かせたり、安らぎを得たいときに唱えています。

「般若心経」のこの咒文はピンチの時や、災難が降りかかっている瞬間でも唱えれば、お守りの役目さえしてくれると言います。

最後に「般若心経」はココロの薬

実際、ニコニコ動画の超訳を読んだだけで、悩みが消えてラクになる人は少ないでしょう。「般若心経の存在を知るきっかけになれば」というのが作者の意図のような気がします。

意味を知らずとも、唱えるだけでお守りになったり、こころを癒やしてくれる「般若心経」は、やっぱりゴージャスで慈悲の心にあふれています。

「自分の心を救えるのは自分だけ」と気づき始めたら、この不思議なエネルギーで溢れている262文字に、触れてみるといいかもしれません。般若心経は、忙しい日々に忙殺される私達に、忘れていた何かを取り戻してくれそうです。

暗記しておまじないのように「ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー」とつぶやくだけなら、般若心経が身近なお経のように思えるし、今後の自分の「ココロの特効薬」になりそうです。

NHK「100分de名著」ブックス 般若心経

NHK「100分de名著」ブックス 般若心経

最後までお読み下さりありがとうございました。

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